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  <title type="text">闇色天蓋花</title>
  <subtitle type="html">じなん部屋</subtitle>
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  <updated>2007-11-07T22:45:50+09:00</updated>
  <author><name>まあさ</name></author>
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    <published>2008-08-20T10:09:59+09:00</published> 
    <updated>2008-08-20T10:09:59+09:00</updated> 
    <category term="小さいじなん" label="小さいじなん" />
    <title>思い出はあたたかく</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[そして・・・<br />
<br />
<br />
ホースの先を潰して、園庭に水をまく。<br />
そうすると、小さな虹ができる。<br />
<br />
ユーリは笑った。<br />
こうやって、虹をつくると子ども達が笑って喜んでくれるのだ。<br />
ひまわりのような笑顔で。<br />
<br />
カシャン<br />
フェンスの鳴る音がして顔を上げると、見知った顔があった。<br />
<br />
「こんにちは、先生」<br />
「お！コンラッド！元気だったか」<br />
「ええ。中に入ってもいいですか」<br />
「ん、いいよ」<br />
<br />
コンラッドは、門扉を押して中に入ってきた。<br />
<br />
「昔も、よくこうして虹を作って見せてくれましたね」<br />
「みんな、喜ぶからな」<br />
びしょびしょになって、後が大変なんだけど。<br />
ユーリは苦笑した。<br />
<br />
近づいてきたコンラッドにユーリは、むーっと軽く眉間に皺を寄せる。<br />
<br />
「なんだ？また、大きくなったか？」<br />
「そうですね、５ｃｍほどですが」<br />
「なんだかなー。ついこの間まで、こーんなちっこかったのに」<br />
<br />
こーんな、と言いつつユーリは親指と人差し指で１０ｃｍくらいの間を作ってみせる。<br />
<br />
「いくら、俺でもそんなに小さくありません」<br />
先生の腰くらいまではありましたよ。<br />
<br />
コンラッドは爽やかな笑みを浮かべる。<br />
<br />
ユーリの前に立つコンラッドは、もう、らいおん組のコンラッドではない。<br />
大学受験を控えた、高校生だ。<br />
背もいつのまにかユーリを追い越し、声も低く男らしくなった。<br />
<br />
けれど、ユーリはコンラッドの記憶にある時とほとんど変わらない。<br />
まるで、ユーリは年を取るのをやめてしまったかのようだ。<br />
<br />
「受験、大変だなぁ・・・でも、コンラッドなら、どこでも余裕じゃないのか」<br />
「それなりに大変です」<br />
「どこ受けるの」<br />
<br />
コンラッドの答えた学校名に、ユーリは目を見開く。<br />
<br />
「え、どうして・・・コンラッドなら、もっと上、狙えるだろ？」<br />
<br />
コンラッドは、首を振った。<br />
<br />
「いいんです。俺の将来に一番いいと思った選択なんです」<br />
「なにか、もうなりたい職業があるのか」<br />
「ええ・・・先生と、同じ道を歩みたい、と」<br />
「コンラッド・・・何、言って。そんなのもったいない！」<br />
<br />
コンラッドはとても優秀だと、聞いている。<br />
医者でも弁護士でも、本人の努力次第で輝かしい未来が、待っているのだ。<br />
<br />
「医者も、弁護士も・・・興味ない」<br />
<br />
ただ、あなたと同じ場所に立ちたい。<br />
あなたと同じ景色を見て見たい。<br />
子どもの頃からの、夢でした。<br />
<br />
「だからって」<br />
「それとも、先生は、自分の仕事を卑下なさるんですか」<br />
「そんなことはない！そんな、ことはない。でも、その人には相応しい職業っていうのが、あって・・・コンラッドには、もっと違う道が」<br />
「決めたんです。俺も、子ども達の笑顔に囲まれて過ごしたい」<br />
「保育園の仕事ってのは、そんなに簡単な仕事じゃない」<br />
「わかっています。どんな仕事だって、大変で、楽な仕事なんてない」<br />
でも、やりたいと思った仕事なら、きっと頑張れるんじゃないですか。<br />
<br />
薄茶の瞳がユーリを見る。<br />
小さな銀を散らした不思議な虹彩。<br />
子どもの頃から、変わらない綺麗な瞳。<br />
<br />
コンラッドが自分で決めたことを簡単には覆さないことは、知っていた。<br />
<br />
ユーリは溜息をついた。<br />
<br />
「そこまで、言うなら・・・目指してみるといい・・・保育園の先生」<br />
「待ってて、くれますか」<br />
「待ってるよ。コンラッド先生」<br />
<br />
ユーリは笑って、昔のように、コンラッドの頭をくしゃくしゃと撫でた。<br />
<br />
きっと、背の高い、コンラッド先生が保育園の人気者になる日がくる。<br />
その日が、今から、待ち遠しいと、ユーリは、思った。<br />
<br />
]]> 
    </content>
    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/38</id>
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    <published>2008-07-22T10:51:57+09:00</published> 
    <updated>2008-07-22T10:51:57+09:00</updated> 
    <category term="ウェラー歯科医院" label="ウェラー歯科医院" />
    <title>ウェラー歯科医院へようこそ・・・Ⅴ</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[サラ、と風に揺れるダークブラウンの前髪。<br />
スッと通った鼻筋。<br />
薄い唇。<br />
フレームレスの眼鏡。<br />
<br />
派手ではないが、男前の部類に入るだろう。<br />
<br />
メッセージボードを直すために屈めていた腰を伸ばし、にこりと笑う。<br />
その笑顔は、なんとも爽やかで、同性なのに思わずどきっ、としてしまった。<br />
<br />
<br />
「こんにちは、当院に御用ですか？」<br />
耳に心地好い声。<br />
<br />
「あ・・・っ・・・えっと、そうじゃなくて」<br />
<br />
あなたの顔が見てみたかったんです、なんて言うわけにもいかず、ユーリは口篭った。<br />
<br />
「よろしければ、見学でもしていきませんか？」<br />
「へ？・・・ええと、そう、ですね」<br />
<br />
ユーリは、頷き後頭部を掻いた。<br />
<br />
「では、どうぞ」<br />
「はい、えと・・・お邪魔します」<br />
<br />
歯科医はにこ、と笑った。<br />
<br />
「どうぞ、靴のままでいいですよ。こちらが受付です。そして、ここが治療室」<br />
カチャと、ドアを開ける。<br />
<br />
見学を！と言うくらいだから、一体どんな治療室なんだろう、と興味津々で入ってみると、<br />
そこは、どこをどう見ても普通の治療室だった。<br />
<br />
ユーリは、瞬きした。<br />
<br />
「え、あれ？」<br />
「どうかしましたか？」<br />
<br />
「あっと、その・・・普通だな、と思って」<br />
あはは・・・とユーリは不自然に笑った。<br />
<br />
「そうですね、特に変わった風につくってません。どなたからか、変わった歯科医院だと聞いたんですか？」<br />
「いや、そうじゃなくて。だって、表のメッセージボードに見学大歓迎とかって書いてあったから」<br />
<br />
てっきり、変わった治療室なのかなって・・・そう思って。<br />
<br />
「ああ、なるほど・・・いえ、そう言う意味で書いたんじゃないんです」<br />
<br />
誰でも、どんなところでも、はじめての歯医者や病院って様子がわからなくて不安でしょう？<br />
それなら、事前にどんな雰囲気の歯医者なのか見学してもらうのもいいかなと、ただそれだけの理由なんです。<br />
<br />
「そっか、なるほど」<br />
「それで、どうですか？うちは、安心して治療を受けれそうだと思ってもらえましたか」<br />
「うん。おれ、歯医者さんって縁遠いからよくわかんないけど・・・清潔でいい感じ」<br />
「ありがとうございます。しかし、歯医者と縁遠いことはいいことですね」<br />
<br />
歯は大切にしないと。年をとっても自分の歯で食べ物を租借できるほうがいいんですよ。<br />
<br />
「そうだよな！おれもそう思う」<br />
「でも、油断したら駄目ですよ？そうだ、少しチェックしてあげましょうか」<br />
「え、チェック？」<br />
<br />
ユーリは自分より高い位置にある歯科医の顔を見上げた。<br />
<br />
「そう。歯の健康診断です。もちろん、無料ですよ」<br />
「でも、ただ見学のつもりだったのに」<br />
「別に、いいですよ。普通の治療室ということで、なにやら、がっかりさせてしまったようですし」<br />
「あ、いや・・・がっかりなんて、してないし！」<br />
ぶんぶんと首を振るユーリに歯科医は小さく笑った。<br />
<br />
「遠慮しないでいいですよ。今なら診察待ちのひともいないし」<br />
そんな時間もかからないから。<br />
<br />
「えっと・・・それじゃ、お願いします」<br />
そう言われると特に断る理由もないので、頷くしかなかった。<br />
<br />
「はい、どうぞ。それじゃ、こちらに座ってください」<br />
「うん」<br />
<br />
ユーリは、ゆったりした診察椅子に座った。<br />
<br />
「はい、口を開けて」<br />
<br />
ユーリは言われたとおり口を開けた。<br />
<br />
「歯並びはいいですね。歯石もないし・・・ああ、でも少し気をつけたほうがいいかも」<br />
「虫歯ある？」<br />
「いえ、まだ虫歯にはなってない・・・でも、気をつけないと、なる可能性が」<br />
「えー！やだ！虫歯なんかなりたくないよ」<br />
<br />
がば、と身体を起こした少年に歯科医は笑いかけた。<br />
<br />
「大丈夫、そんな心配しないで。ただ、いつもより丁寧に磨くことを心がけてください」<br />
「うん」<br />
「それにまぁ、もし虫歯になってしまったら、うちに来てもらえばいいですし」<br />
「うわ、さりげなく商売？」<br />
「まさか！虫歯で苦しむひとはひとりでも少ないほうがいい」<br />
でも、うちの存在を心にとめておいてもらえたら、嬉しいですけどね。<br />
<br />
そう言って、笑みを浮かべた。<br />
<br />
「それじゃ、気をつけて」<br />
「ありがとうございました」<br />
「どういたしまして」<br />
<br />
最後まで爽やかな笑顔の歯科医にユーリは好印象を持った。<br />
<br />
「いい先生だったなー」<br />
<br />
でも、自分はお世話になることはないだろうなぁと、思っていた。<br />
<br />
―― その時までは。<br />
<br />
]]> 
    </content>
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            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <published>2008-07-15T14:27:09+09:00</published> 
    <updated>2008-07-15T14:27:09+09:00</updated> 
    <category term="小さいじなん" label="小さいじなん" />
    <title>思い出はあたたかく</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[せんせいとリボン<br />
<br />
<br />
今朝、友達のヨザックの頭に真っ赤なリボンが付いていました。<br />
<br />
「ヨザ、おまえおんなのこだったのか」<br />
「やぁね、ぐりえ、って呼んで」<br />
「は？」<br />
<br />
ヨザックはくねくねと身体を動かします。<br />
はっきり言って気持ち悪いです。<br />
<br />
「だってー、あたしってば美人だからー、こういうのも似合うと思って」<br />
よくよく見ると、ズボンではなくスカートをはいています。<br />
<br />
ぞわぞわぞわ！<br />
鳥肌が立ちました。<br />
<br />
「みんなにも見せてこよーっと！」<br />
「あ、おい！ヨザ！」<br />
ヨザックは、らいおん組を飛び出て行ってしまいました。<br />
そして、ヨザックが走っていったのは、なんとあひる組です！<br />
<br />
コンラッドは慌てました。<br />
ゆーりせんせいが、あんなのを見たら倒れてしまうのではないかと思ったからです。<br />
<br />
「ヨザ、待て！」<br />
急いで追いかけましたが、間に合わずヨザックはあひる組に入ってしまいました。<br />
<br />
きゃー、という悲鳴が聞えました。<br />
絶対にゆーりせんせいが倒れたのだと、思いました。<br />
<br />
「ゆーりせんせい・・・っ」<br />
ヨザックの後に続いてあひる組に飛び込むと、ヨザックが女の子たちに囲まれていました。<br />
<br />
「あれ？コンラッド」<br />
楽しそうに見ていたゆーりせんせいが、コンラッドに気づきました。<br />
<br />
「あ、ゆーりせんせい」<br />
「どうかした？」<br />
「あ、あのヨザックが」<br />
「ヨザックね。今日はぐりえちゃんって言うらしいね」<br />
くすくす笑っています。<br />
<br />
「きゃー！ヴォルちゃんかわいー」<br />
「けんちゃんも！」<br />
見ると、どこから取り出したのかヨザックがリボンを配って歩いています。<br />
<br />
「ゆーりせんせ！」<br />
ヨザックがゆーりせんせいの所にもやってきました。<br />
<br />
「ん？なに？」<br />
ゆーりせんせいがしゃがみました。<br />
<br />
「ゆーりせんせにも、あげる！」<br />
「え、おれにも？」<br />
「はい！」<br />
「あはは・・・ありがとう」<br />
困ったようにゆーりせんせいは笑っていました。<br />
<br />
でも、リボンをつけたゆーりせんせいは、他の誰よりもリボンが似合っていてかわいいとコンラッドは思いました。<br />
<br />
]]> 
    </content>
    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
  </entry>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/36</id>
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    <published>2008-04-16T15:15:24+09:00</published> 
    <updated>2008-04-16T15:15:24+09:00</updated> 
    <category term="ダサじなん" label="ダサじなん" />
    <title>先輩と俺　１４</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[夕食後のお茶を飲んでいると、ピリピリピリ、と携帯がなった。<br />
おれのは、大好きな球団応援歌なので、コンラッドのだ。<br />
というか、コンラッド・・・着信音も買ったときのまんまって・・・今時めずらしくないか？<br />
そんなことを思っていると、コンラッドが「失礼します」と断って電話に出た。<br />
<br />
「もしもし？」<br />
お袋と二人で、黙って電話するコンラッドを見る。<br />
<br />
「え・・・帰れない？そんな・・・え、ええ・・・それが、鍵を無くしてしまって、今、お隣の<br />
渋谷さんのお家に・・・」<br />
<br />
お袋が耳打ちしてきた。<br />
<br />
「もしかして、お母様今日は戻って来られないのかしらね？」<br />
「ん、なんかそんな感じだよな」<br />
<br />
すると、コンラッドが困ったような顔でお袋に携帯を差し出してきた。<br />
<br />
「すみません、母がお礼を言いたいと」<br />
「あ、あら・・・はいはい。もしもし、お電話変わりました。ああ！いいんですのよ！」<br />
<br />
お袋は立ち上がって、キッチンの方へ歩いていってしまった。<br />
なので、コンラッドに話しかける。<br />
<br />
「なぁ、お袋さんなんだって？」<br />
「それが、仕事が忙しくて帰れないって」<br />
「鍵をなくしたって言ったんだろ？」<br />
コンラッドは頷いた。<br />
<br />
「はい。そしたら母が今から母の会社に来て一緒のホテルに泊まれと言うので・・・」<br />
たぶんそうなると思います。<br />
<br />
「なんだよ、そんなホテルなんて勿体無いじゃん！うちに泊まればいいよ」<br />
「でも夕飯もごちそうになって、その上泊まるなんて・・・」<br />
コンラッドは申し訳なさそうに俯いてしまう。<br />
<br />
「前はよく泊まったじゃん」<br />
「前、って・・・それは小学生ぐらいまでです」<br />
「いいじゃん、別に。きっとお袋だって、今、同じこと言ってると思うよ」<br />
<br />
すると、キッチンの方から明るい声で話をしながらお袋が戻ってきた。<br />
<br />
「はい、それじゃぁ失礼します」<br />
「お袋、コンラッドのお袋さんなんだって？」<br />
「はい、コンラッドくん、携帯・・・ええ、ホテルに一緒に泊まると仰ってたんだけど、そんな<br />
の勿体無いから、うちにどうぞ、って」<br />
<br />
コンラッドに携帯を返しながら、お袋が笑顔で答えた。<br />
<br />
「な、コンラッド。言った通りになったろ？」<br />
「でもご迷惑」<br />
「迷惑なんて思わないわよ。パジャマは、しょーちゃんので我慢してもらって、<br />
下着は買い置きがあるから大丈夫よ。寝る場所だって、客間が・・・」<br />
「お袋！」<br />
「なに？ゆーちゃん」<br />
「寝る場所は、おれの部屋でいーじゃん」<br />
お袋は瞬きをした。<br />
<br />
「え、でも狭くないかしら？」<br />
「布団敷くスペースはあるよ。コンラッドだって、客間なんかじゃ、遠慮しちゃうだろ」<br />
「俺は、あの・・・どちらでも」<br />
「そうねぇ・・・まぁ、一緒の部屋のほうが、寂しくないかしらね」<br />
「さみしー・・・って、おれもコンラッドも子どもじゃないっての！」<br />
<br />
すると、お袋はくすくす笑った。<br />
<br />
「子どもよ。ママからみれば、あなた達まだまだ子ども。しょーちゃんだって、そうよ」<br />
「ええー！大学生のショーリもかよ！」<br />
「親にとっては、そうなの。じゃ、寝るところはゆーちゃんのお部屋ね。じゃ、ママ<br />
お布団とか用意してくるから」<br />
「あの、お手伝いします」<br />
「コンラッドくんはゆーちゃんと一緒にテレビでも見てて」<br />
申し出たコンラッドに、いいのいいの、と手を振って二階へと上がっていった。<br />
<br />
]]> 
    </content>
    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
  </entry>
  <entry>
    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/35</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://yamiirozinan.blog.shinobi.jp/%E3%83%80%E3%82%B5%E3%81%98%E3%81%AA%E3%82%93/%E5%85%88%E8%BC%A9%E3%81%A8%E4%BF%BA%E3%80%80%EF%BC%91%EF%BC%93" />
    <published>2008-04-02T15:36:06+09:00</published> 
    <updated>2008-04-02T15:36:06+09:00</updated> 
    <category term="ダサじなん" label="ダサじなん" />
    <title>先輩と俺　１３</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[<br />
ちらり、と目線を上げて前に座るコンラッドを見る。<br />
湯気でくもって見にくいのか、コンラッドは頻繁に眼鏡を外し拭いては掛けて、を<br />
繰り返している。<br />
あれじゃぁ落ち着いて食べられないだろうなぁと思っていたら、<br />
何度目かのとき、とうとう溜息をついて、眼鏡を外し、胸ポケットにしまってしまった。<br />
前髪をうっとうしそうに耳に掛けると、普段は隠れているコンラッドの素顔が露わになった。<br />
<br />
前に図書室で見たときも思ったけれど、本当にハンサムだ。<br />
コンラッドのお袋さんの容姿からしてみれば、息子のコンラッドがハンサムなのは<br />
当然なのかもしれない。<br />
もっとも、コンラッドのお袋さんの方がもっと華があるんだけど・・・。<br />
それなのに、本人に自覚がないのか、無頓着なのか知らないが、<br />
今時めずらしい黒縁眼鏡をかけて、その上長い前髪で隠してしまっている。<br />
きっと、クラスでコンラッドの素顔を知る人物なんて、そんなにいないんだろうと思う。<br />
<br />
もったいないなぁ・・・と他人事ながら、思う。<br />
せっかくハンサムなのに。<br />
コンタクトにして、髪形を変えれば、モテると思う。<br />
背は猫背だけど、高いし。性格も優しいし。<br />
自分が女の子だったら、絶対に放っておかないと思う。<br />
<br />
なので、前にアドバイスしようと思ったことがある。<br />
・・・けれど、やめた。<br />
<br />
別にコンラッドがモテるのが悔しいとか、そんなんじゃなくて。<br />
<br />
コンラッドの素顔を知るのは、自分だけでいい。<br />
そう強く思ったんだ。<br />
<br />
だって、モテて彼女とかができたら・・・コンラッドは、もうおれの事なんか<br />
すっかり忘れてしまうだろうから。<br />
<br />
コンラッドは、ずっと、ずっとおれの幼馴染なんだ。<br />
背がおれより大きくなって、声が大人になっても・・・コンラッドは・・・。<br />
そんな事を考えていたら、<br />
<br />
「先輩？どうしました？」<br />
声を掛けられ、我に返った。<br />
<br />
おれは、何でもない素振りで<br />
<br />
「あ、いやなんでもない！コ、コンラッド、もっと食え！ほら！」<br />
コンラッドの取り皿に具を次々入れた。]]> 
    </content>
    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/34</id>
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    <published>2008-03-11T14:41:38+09:00</published> 
    <updated>2008-03-11T14:41:38+09:00</updated> 
    <category term="ダサじなん" label="ダサじなん" />
    <title>先輩と俺　１２</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[「はい！どうぞ」<br />
どーん、と置かれたのは鍋。<br />
<br />
「また鍋かよ～」<br />
彼が、少々うんざりといった顔で文句を言った。<br />
<br />
「いいじゃない。この間は、チゲ鍋で、今日は豆乳鍋よ」<br />
味が違うわ！胸を張る母親に、ユーリは言う。<br />
「味が違っても鍋じゃん」<br />
「まぁ、ゆーちゃんったら！せっかくママ、作ったのに！」<br />
嫌なら、食べなくてもいいのよ？<br />
彼の前から取り皿を取り上げてしまう。<br />
<br />
「あー！食べる！食べます！ごめんなさいっ」<br />
彼は慌てて手を伸ばした。<br />
「そう？それなら沢山食べてね」<br />
<br />
コンラッドは、そんな親子のやり取りに小さく笑った。<br />
<br />
「なんだよ、コンラッド」<br />
「いえ、楽しそうだなと。それに、いいじゃないですか鍋」<br />
冬の定番メニューですよ。<br />
<br />
「そうよねー。コンラッドくんは、よくわかってるわ。さ、遠慮なく食べてね」<br />
にこにこと笑顔だ。<br />
<br />
実際、コンラッドは自分の家で鍋の経験がほとんどない。<br />
今のような、母親とのやり取りもない。<br />
別に家族仲が悪いわけではなく、ただ幼いときから両親が仕事で忙しく<br />
一緒に食卓を囲むことが少なかったのが、原因で、それ以外のときは普通に仲がいいと思う。<br />
「はい、いただきます」<br />
手を合わせて、食事を始めた。<br />
<br />
豆乳鍋は美味かった。<br />
味はもちろんだったが、彼が自分の前に座って食事をしてるというのが、余計に<br />
料理をうまく感じさせているのではないかと思う。<br />
しかし、困ったことに眼鏡がすぐ曇るのだ。<br />
コンラッドは、溜息をつき、眼鏡を外し、胸ポケットに仕舞った。<br />
これで、少しは食べやすくなった。<br />
<br />
ふと、視線を感じてコンラッドは首を傾げた。<br />
<br />
「先輩？どうしました？」<br />
箸、止まってますよ。<br />
<br />
そう言うと彼は、瞬きをした。<br />
<br />
「あ、いやなんでもない！コ、コンラッド、もっと食え！ほら！」<br />
「え、ええ・・・」<br />
次々、具をいれられて取り皿の中はあっという間に小山ができた。<br />
<br />
「あ、あの自分で取れますから」<br />
「そ、そうか？うん、でもそれ位食べないと！好き嫌いも駄目なんだぞっ」<br />
「はい」<br />
<br />
彼がよそってくれた具をコンラッドはひとつひとつ味わって食べた。<br />
さっきより、もっと美味しくなった気がした。]]> 
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    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/33</id>
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    <published>2008-02-25T16:02:22+09:00</published> 
    <updated>2008-02-25T16:02:22+09:00</updated> 
    <category term="ダサじなん" label="ダサじなん" />
    <title>先輩と俺　11</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[「んー・・・見つかんなかったな」<br />
「すみません、一緒に探してもらって」<br />
「いいって、いいって・・・じゃ、とりあえず家に行こう」<br />
「はい」<br />
<br />
そこで、彼の家には犬たちがいることを思い出した。<br />
<br />
「ん？どーした、コンラッド」<br />
<br />
ぴた、と足を止めたコンラッドを振り返る。<br />
<br />
「あ、いえ・・・なんでも」<br />
「そう？じゃ、行こう」<br />
<br />
大丈夫、大丈夫。<br />
ほんの数分、彼らの熱烈歓迎を受ければ試練は終わる。<br />
そう自分に言い聞かせて、コンラッドはユーリの後を付いていった。<br />
<br />
「たっだいまー！」<br />
ちゃかちゃかちゃか！<br />
爪の音をさせて、犬達が家人を迎える。<br />
<br />
「おかえりなさい、ゆーちゃ・・・あらっ！コンラッドくん！」<br />
母親の笑顔がさらにぱぁぁぁ、と明るくなった。<br />
母親は、コンラッドのファンなのだ。<br />
コンラッドの素顔は眼鏡と前髪に隠れているのに、さすがは女性ということか。<br />
<br />
「こんばんは」<br />
手をベロベロ犬達に舐められながら、コンラッドは小さく頭を下げた。<br />
<br />
「お袋、あのさコンラッドのお袋さんが帰ってくるまで家にいてもらっていいよな」<br />
「ええ！もっちろんよー！今からとなると、お夕飯は家で食べていくでしょう？」<br />
「すみません、突然なのに」<br />
「だいじょーぶよ！いつも沢山つくるんだから！」<br />
あげってあがって！と勧められたスリッパを履く。<br />
<br />
「お邪魔します」<br />
<br />
こうして、コンラッドは母が帰ってくるまで彼の家で過ごすこととなった。<br />
]]> 
    </content>
    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/32</id>
    <link rel="alternate" type="text/html" href="http://yamiirozinan.blog.shinobi.jp/%E5%B0%8F%E3%81%95%E3%81%84%E3%81%98%E3%81%AA%E3%82%93/%E6%80%9D%E3%81%84%E5%87%BA%E3%81%AF%E3%81%82%E3%81%9F%E3%81%9F%E3%81%8B%E3%81%8F_32" />
    <published>2008-02-14T10:03:25+09:00</published> 
    <updated>2008-02-14T10:03:25+09:00</updated> 
    <category term="小さいじなん" label="小さいじなん" />
    <title>思い出はあたたかく</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[バレンタイン５<br />
<br />
お迎えが来て、友達がひとりひとり帰っていきます。<br />
コンラートのお迎えはいつも遅いので、最後にひとり残ってしまうことがよくあります。<br />
今日も、そうでした。<br />
<br />
「どうした、コンラッド」<br />
元気がないな、とゆーりせんせいが、らいおん組にやってきました。<br />
どうやら、あひる組のみんなは帰ってしまったようです。<br />
<br />
「ゆーり、せんせい」<br />
「うん？」<br />
<br />
今、部屋にはコンラートとゆーりせんせいしかいません。<br />
チョコを渡すには、今しかありません。<br />
けれど・・・<br />
<br />
大好きなゆーりせんせいにチョコを渡したくて・・・。<br />
喜んでもらいたくて、持ってきたチョこレートです。<br />
けれど、持ってきてはいけないものを持ってきたと知れたら、<br />
どうなるでしょう。<br />
<br />
いくら、優しいゆーりせんせいでも許してくれないのではないか。<br />
コンラートを嫌いになるのではないか。<br />
<br />
怒られるのは、仕方ありません。<br />
コンラートが悪いのですから。<br />
でも、嫌われるのは嫌です。<br />
<br />
そう思ったら、胸が苦しくなりました。<br />
<br />
「・・・っ、ぅ」<br />
「コンラッド！？」<br />
<br />
ポタポタ、と透明な雫が、床に落ちました。<br />
<br />
「どこか、痛いのか？」<br />
「ち、が・・・」<br />
<br />
ゆーりせんせいは慌てた様子で、タオルハンカチを出し、コンラートの涙を拭ってくれました。<br />
<br />
「それじゃ、どうして」<br />
「せんせ、い・・・ゆーりせんせい・・・俺、きょ・・・う、せんせいに・・・っ」<br />
「うん？おれに？」<br />
「これ、渡したくて」<br />
ポケットにずっと仕舞っていたらいおんのチョコレートを出し、ゆっくりと掌をひらきました。<br />
<br />
「ライオンの・・・チョコ？」<br />
<br />
こく、と頷き、つっかえつっかえ話をしました。<br />
せんせいに、わかってほしかったのです。<br />
<br />
「きょ・・・ばれんたいんって・・・だから、俺、せんせいに・・・チョ、チョコ・・・でも、<br />
幼稚園には持ってきちゃいけないって、さっき気が付いて、それで・・・でも、俺」<br />
<br />
「そっか！バレンタインチョコ・・・ありがとな、コンラッド」<br />
「せんせい、怒らないんです、か？」<br />
コンラッドは、涙に濡れた眼でゆーりせんせいを見ました。<br />
ゆーりせんせいは、少しも怒った顔をしていません。<br />
<br />
「んー・・・確かに、幼稚園にチョコは持ってきちゃ駄目だけど・・・でも、コンラッドは<br />
ちゃんと駄目だってわかっているんだから、これから気をつければいいよ。それに・・・」<br />
「それに？」<br />
ゆーりせんせいは、子どもみたいに笑いました。<br />
<br />
「今なら、おれとコンラッドしかいないからな・・・」<br />
「・・・せんせい？」<br />
<br />
せんせいは、カサリ、とライオンの描かれたアルミ箔を剥がしました。<br />
チョコは、コンラートの体温で、少し溶けていました。<br />
ゆーりせんせいが、パキリとそれを折りました。<br />
<br />
「ほら、コンラッド頭と身体、どっちがいい？」<br />
「え・・・？」<br />
意味がわからなくて、コンラッドが瞬きすると、ゆーりせんせいは、らいおんの頭を<br />
摘みました。<br />
<br />
「じゃ、コンラッドには頭な・・・はい、口あけて」<br />
言われたとおり、口をあけるとポコッとチョコが入ってきました。<br />
とろ、と口の中でらいおんのチョコは溶けてしまいました。<br />
<br />
「ん、甘くておいしーな」<br />
せんせいは、残った部分を口に放りこみ、にこっと笑いました。<br />
<br />
「せんせい・・・」<br />
「チョコ、幼稚園で食べた、なんて誰にも内緒、な？」<br />
おれと、コンラッドふたりだけの秘密、だ。<br />
<br />
「はい！」<br />
大きく返事をすると、ゆーりせんせいは、髪をくしゃくしゃと掻き混ぜました。<br />
<br />
「よし、いいこ。でもあのチョコ、コンラッドが買ったのか？」<br />
「あ、それは・・・あの母上がおれにくれて、それで」<br />
「え・・・よかったのか？おれがもらっちゃって」<br />
「いいんです。まだカバさんもキリンさんもいますから」<br />
「そっか・・・で、おれがライオン好きだから、ライオン持ってきてくれたんだ」<br />
<br />
ゆーりせんせいは、本当なんでもお見通しのようです。<br />
<br />
「はい」<br />
「ありがとな、コンラッド」<br />
<br />
ゆーりせんせいが、ギュ、とコンラートを抱きしめてくれました。<br />
コンラートは、ゆっくり目を閉じました。<br />
<br />
こうして、コンラートのはじめてのばれんたいんは終わりました。<br />
]]> 
    </content>
    <author>
            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/31</id>
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    <published>2008-02-13T11:06:13+09:00</published> 
    <updated>2008-02-13T11:06:13+09:00</updated> 
    <category term="小さいじなん" label="小さいじなん" />
    <title>思い出はあたたかく</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[バレンタイン４<br />
<br />
<br />
「おはよーございまーす」<br />
「おはよう」<br />
<br />
次々友達たちが、幼稚園にやってきます。<br />
この中でどれだけ、今日がばれんたいんだと知っているでしょう。<br />
きっと、あまり知らないのではないかと思います。<br />
だから、ばれんたいんを知っている自分は少しだけ、<br />
おとなだと思いました。<br />
<br />
「ゆーりせんせい、おはようございます」<br />
「お、コンラッド。おはよう」<br />
ゆーりせんせいは、いつも通り優しい笑顔で挨拶してくれます。<br />
<br />
コンラートは、ポケットに手を突っ込み、<br />
ライオンのチョコを出そうとしました。<br />
<br />
「せんせい、あの・・・」<br />
「ん？」<br />
<br />
そこへ、ゆーりせんせいにタックルする子が。<br />
<br />
「せんせい！おはようございます」<br />
「おはよう、ヴォルフ」<br />
「せんせー！」<br />
「ああ、おはよう」<br />
<br />
ゆーりせんせいは、人気者で、あっと言う間に囲まれてしまいました。<br />
これでは、とてもチョコレートを渡すことなどできません。<br />
仕方ありません、まだ渡す機会はあるでしょう。<br />
<br />
「コンラッド、なにか言いかけていなかったか？」<br />
去りかけたコンラートにゆーりせんせいが声を掛けてくれました。<br />
コンラートは、せんせいに声を掛けてもらっただけで嬉しくなり、<br />
笑顔になりました。<br />
<br />
「なんでも、ありません。ゆーりせんせい、また後で」<br />
手を振って、らいおん組に戻りました。<br />
<br />
それから、絵を描いても歌を歌っても、コンラートは<br />
ポケットにいれたチョコレートのことが気になって<br />
仕方がありませんでした。<br />
<br />
はやく、ゆーりせんせいに渡したいな・・・。<br />
どんな顔をしてくれるだろう。<br />
<br />
けれど、そこまで考えて、コンラートはひとつの事を思い出しました。<br />
そう、確か幼稚園には、お菓子を持ってきてはいけなかったはずです。<br />
<br />
コンラートは、サァーッと血の気が引いていくのがわかりました。<br />
せっかく、せんせいに渡そうと思って持って来たというのに・・・。<br />
<br />
チョコなんて渡したら、喜ばれるどころか怒られてしまいます。<br />
困った子だと、嫌われてしまうかもしれません。コンラートは泣きたくなりました。<br />
]]> 
    </content>
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            <name>まあさ</name>
        </author>
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    <id>yamiirozinan.blog.shinobi.jp://entry/30</id>
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    <published>2008-02-12T10:56:27+09:00</published> 
    <updated>2008-02-12T10:56:27+09:00</updated> 
    <category term="小さいじなん" label="小さいじなん" />
    <title>思い出はあたたかく</title>
    <content mode="escaped" type="text/html" xml:lang="utf-8"> 
      <![CDATA[バレンタイン３<br />
<br />
そして、とうとうばれんたいんになってしまいました。<br />
結局コンラートは、チョコレートを用意できないままでした。<br />
<br />
「おはよう、コンラート！はい、バレンタインチョコよ」<br />
「おはようございます。うわ！ありがとうございます、母上っ」<br />
<br />
おはようの挨拶と共に渡された長方形の箱。<br />
<br />
「開けていいですか？」<br />
「もちろんよ」<br />
<br />
リボンを解き、包装紙を取り除き蓋をあけると、可愛い動物の形をしたチョコが沢山はいっていました。<br />
<br />
「動物のチョコ！」<br />
「ええ、コンラート動物好きでしょう？」<br />
「はい、ありがとうございます」<br />
コンラートは大きく頷きました。<br />
<br />
母上は、優しく笑うと細い指で、コンラートの髪を梳いてくれました。<br />
<br />
「さ、ご飯にしましょう」<br />
「はい」<br />
<br />
母上が、トーストを焼いてくれる間、コンラートはチョコの動物を眺めていました。<br />
ゾウ、カバ、キリン、シマウマそれから、コンラートの好きなライオン。<br />
<br />
「らいおん・・・」<br />
<br />
コンラートはいいことを思いつきました。<br />
ゆーりせんせいは、らいおんが好きだと、前に言っていたのを思い出したのです。<br />
<br />
「これなら、ゆーりせんせい喜んでくれるかな」<br />
コンラートは、ライオンの形をしたチョコレートをそっと取り、ポケットに仕舞いました。<br />
]]> 
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            <name>まあさ</name>
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